ただより高い物は無い

わたしが最初に本やラジオ講座で四声を習った時は、特別難しいものとは感じることもなく、「ヘー」とか、「えー」とかを呑気にやっていました。また、四声の組合せを練習した時でも特段何も難しさを感じることがありませんでしたし、その後の母音、子音の説明を聞き、発音をしてみても、それなりに難しさを感じつつも、「これは全く出来ない感」を感じることもなく、というか寧ろ最初の頃は面白さを感じるくらいで、「わたしってば、中国語の発音に向いているんじゃ?」という全く根拠無く、発音については楽観的に考えていたかもしれません。
そこからしばらく独学時期があって、なんとなく文書を読めるようになって、発音の学校やネイティブに習うようになってから、ことごとく四声を外している自分を指摘させられました。
間違えれば間違えるほど、わたしも不屈の精神で、さらに直して貰わねばと毎日のようにチェックしてもらっていたのですが、ただ受け身では、どんなに発音のチェックをしてもらっても、自然に発音が上達していくものではないと、なんとなく気づきました。
というのも、一日かけてようやく修正した四声も、そのままにしておくと、また同じテキストを読むと、ことごとく同じ間違えをしてしまうのです。
ネイティブの先生も、四声の間違い箇所は指摘してくれますが、誰も、どうして四声のその箇所を、間違えるのかという分析も、解決方法も示してくれるわけではありません。
もちろん、テキストに間違えた箇所の印をつけておくことのですが、四声の間違い箇所に印をつけておくことは、ただ、そこで間違えたという記憶があるものの、「どうして間違えて、どうやって言い直して修正していった」という細かな点までの記憶が曖昧になります。
そもそも、自分が四声の音を全く取れていなかったころは、殆どの全ての音を間違えていたに近かったかもしれません。


そこで、四声チェックのレッスン以外に、自分で間違えた箇所を何度も修正していく練習もしなければいけないと、一人で音読をかなりしたのですが、この「一人での音読」自体が間違えているのでは?と、いったいわたしは何を信じたら?状態に陥りました。
そもそも、CDを聞いて、あるいは老師の発音のそっくり真似をしているはずなのに、自分の口からは、全く違う四声が出ているらしいというのは、暗闇を歩いているというより、自分だけ何か別次元の世界にいるような感覚すら覚えました。
そこで、またネイティブの老師からSKYPEの音声を録音してくれるフリーソフトの「Tapur」を教えてもらい、これを使って、レッスンを丸ごと録音してみました。
すると、第三者的に自分の声を聞くという恥ずかしさに耐えつつも、たしかにそこで、自分の音が、CDや老師の音とは、どこかしら違うような。。。という差をはじめて認識することが出来ました。
これは、わたしの発音練習にとって、中国経済の改革解放以上の進歩をもたらしました。
今までは、四声の間違いを指摘されても、何度も何度も言い直しをされて、そのたまたま当たった音をOKと言われていたような水準から、ようやく、自分の意思で四声を制御しようとする機能がどこかしらに、備わったようなものでした。


ただ、録音したものを再生しながら、何度も練習するというのは、ひどく地道な作業で、油断をすると、ラジオ講座のように録音することで半分以上満足してしまい、肝心の音声ファイルが溜まっていくだけになってしまうのも小注意です。


ついでに中国語学習で役に立っているフリーソフトは、一番は、CSLpodの無料サイト、または、i-Phoneの無料アプリである方の「CSLpod」は使う度に無料であることに申しわけなさ過ぎると感じざるを得ないくらい面白くて役に立ちます。
今は、レベルによってかなりコースが細分化されていますが、最初の段階からELEMENTRYだけでなく、多少無理をしてわかる範囲ででも、全部のコースを読んだり、聞いたりし続けることをお勧めします。すると、いつのまにか中級クラスの内容がわかるようになってきたり、また入門クラスでも学ぶことがあったりで、自分内で常に成長度合いを測ることもできます。
あとは、これも前に書いた「anki」もフリーなくせに、かなり使えるツールでした。
他にはネットで中国のテレビ放送や動画サイトを見ることですが、これはサイトによっては、日本から見らえなくなっています。そこで、自分で思いつくワードで対処方法を検索をしてみると、IPアドレスを変更して。。、などなど、どこまで説明していいのかわからない様々なツール類がネットで探すことが出来ます。あくまで個人の中国語学習のためということで、自分のPCは自分で管理できる方は、そんなところまで試してみて、中国語に触れてみてはどうでしょう。ということで、ただより安い物はないけど、こんなに「価値が」高い物も無いのでは、と思える,「Tapur」、「CSLpod」、「anki」、「中国の動画サイトが見えてしまうツール」をお勧めしてみました。

CSLPod

今週から、ようやくCSLPodが再開して嬉しいです。
更新が停まっていた理由に、システムを刷新するので。みたいなニュアンスが書かれていたようですが、何だか過去のレッスンを見るのが逆に探し辛くなっただけのような気がします。しかも、最新のレッスンが日本の会社への面接とは。
6月頃、このCSLPodを初めて使うようになったときは、初級を中心で、少し無理して中級を見たりしていたのですが、わたしの中国語水準はそこから殆ど変わっていないようですが、新しいAdvanced Lessons が再開すれば、今度はそちらも無理して聴き続けるようにしてみます。


今は本当に「かえるらいふ」がお気に入りです。フレーズを覚えることはとても苦手だったのですが、「かえるらいふ」のフレーズは、単純に面白いので、ああ、これは覚えたい。という気にさせてくれます。と言っても笑えてしまような、面白さというのでもなく、たとえば、耳とか手とか、ああそういう使い方なのねええ。と、「ええ」を重ねたくなる面白さです。
比如说:
1.彼は本当に耳が良く、あれだけ小さな音でも聞き取れる。
  他耳朵真尖,那么小的声音都能听到。

2.おじいちゃんは耳が遠いから、大きな声で話さないとだめですよ。
  爷爷耳背,你跟他说话可得大声一点儿。

3.子供たちは耳を立てて、先生が話す物語を聞いている。
  小朋友们都竖起耳朵,听老师讲故事。

というフレーズです。たしかに、「耳」という単語は知っていても、耳が遠いとか耳を立てるとか、耳がよい。っていうペアでこそ、使えるフレーズなのですが、全くこういう使い方をしりませんでした。
また音だけでないので、(とはいえ画面に字がでるだけですが)iPhone では、画面を見つつ、時に止めつつ、電車の中だけで覚えてしまいます。


と、それよりも、一番は今日のレッスンで暗記を完璧にすることが土曜日の午前のわたしの任務です。暗記も95%くらいを100%に上げるあたりが、なかなか難しいです。
ただ、最近は、この「心に残る中国語」の一課だけでなく、「かえるらいふ」だったり、シャドウイングや会話ルート66や他にもいろいろな中国語を完璧な暗記をしようとはせずにも、次第に頭に入ってくるようにはなりました。。かな?
いや、それは、多くのテキストで共通な語句と頻繁に出会うようになっただけかもしれませんが。。