わたしが中国語の学習で最初にやったことたち

などと書きつつ、今こそ入門期なのですが、そのとっかかりとしてよく読んだ本のことを書きます。
まず、恥ずかしいくらい、いろいろな本を集めるのが好きなわたしは、入門編として発音本をたくさん買い、発音の単音の練習を繰り返しました。
今でも、これは続けていますが、なぜかわたしにはこういう練習というか、単調なトレーニングが好きでまったく飽きません。
発音については、初心者なりに感じていることを、またあとで詳しく書こうと思います。

この時期にも、大学1年生が使う入門用のテキストを漁ってたくさん読んだのですが、正直あまり面白いものはありませんでした。発音練習には面白さを求めないのですが、小説好きなわたしは、何か入門者にも、その内容が面白いテキストがあればいいのにい。と思っていたのですが、探す方にエネルギーを使ってはもったいないので、ヤフオクで大量に漁ったテキストたちから、特に気に入ったのが、


くりかえして、覚える!はじめての中国語学習帳

とっさの中国語


でした。はじめての中国語は一日でテキストの2/3くらいを読んでしまったのですが、何故か知らないことが、頭に入りやすいです。そして、何故か残りの1/3あたりから急に難しくなり、今でも、ちょっと手強く感じるのですが、盧思さんと陳淑梅の声がとても心地よいです。
さらに、そのお二人が出演される、「とっさの中国語」も楽しかったです。DVDなので、とりあえず。土日で全部見て、なんとなく中国語がわかった気になりました。今でも放送されているテレビを見るよりDVDの方が使いやすいのかと思ったのですが、繰り返し練習にはDVDは向いていないように感じました。
今でも耳に残っているのは、盧思さんと谷原さんの日本語でのやりとりだったりします。

語学の学習では、よくテキストの一冊を極めろ。みたいなことを詠っていますが、ただ自分の適当な英語学習を鑑みるに、一番効果的だと感じたのは「多読」だったので、中国語が全くわからないなりに、わたしは入門用の教科書を、とにかく何冊も読みました。
そこから、またヤフオクで買った2008年度版の入門用のラジオ講座もひととおり続けたのですが、これが、わたしには一番のお気に入りでした。それは一応、半年間の流れで物語があったからかもしれません。
たいていのテキストは、面白みのない会話が、一課にあるだけで。また何の繋がりもない会話の繰り返しと、また何の関係もない単文による文法の説明で構成されています。


このラジオ講座のテキストは、上手に(あるいは強引に)入門用の文法が一通り織り込まれて、それでいて主人公の美紀が中国に来てからの生活が綴られています。とはいえ、最初はこれもありきたりの会話が繰り返されるだけだと感じていたのですが、最後の9月号になって、はじめて主人公の顔が見えるような主張があって、わたしはきちんと終わっていないように感じるラストも含めてこのテキストが好きになりました。今もアンコール中国語で放送されているので、いつかCDでない生の放送を聞きたいのですが、「ラジオ番組の録音」という作業がわたしには敷居が高いです。


そして、5月の連休には、9月号の巻末には全てのスキットがまとめられているので、そこだけを何度も繰り返して音読をしました。内容が頭に入っているので、耳から入る中国語が聴き取れている気になるのですが。よくよく考えると、この物語の流れを知っている。という働きで、脳にある日本語を入ってくる中国語にあてはめる作業をしてしまっていたようです。
と、うまく説明できていないかもしれませんが、何度も聞いたり読んだりした物語は、概略を理解してしまっているので、そこを頼ると、中国語の細部が聴き取れているのか、理解できているのかを、確認せずに聞き流してしまうのです。そして、CDと一緒に音読をしても、なんとなく音として繰り返すことも出来てしまうのです。


そこで、中国語の音を一文で止めてから、テキストを見ないで音読をする。という単純なことをすると、どうしてもあやふやなところで、とまってしまい、自分の理解度の確認ができます。
これは、たしかに面倒なのですが、わたしはシャドウイングの意味を理解していないのかもしれませんが、CDから少し遅れるだけでCDの音と一緒に読み上げるシャドウイングより、よほど難易度が高く、自分の欠点の確認にも最適な練習方法になっています。
今朝は、いつもの瞬訳でなくて、このラジオ講座の9月号を鞄に入れて電車の中で聞きました。かなり集中して中国語を聞こうとすると(知っている物語で中国を推測しない)やはり、「?」と思うところが、5月の連休でも感じていたところでした。しかし、そのうちの何割かは聴き取ることができたので、僅かな進歩はもちろんあったのですが、まだまだ入門用のテキストが聴き取れない。という自分のレベルをまた思い知らされました。
この物語は、中国語の子供のために何かしたい。という美紀さんと、わたしはマンションを買うためにお金をためたい。という友人の会話の後に、次の言葉でプツンと終わります。


没问你现在,我问你的理想是什么?


やはり入門用中国語のテキストとしては、とても良くできていると思います。一ヶ月に何回かは、暫く聞きかえしたいスキットです。