音痴と中国語の四声について

実はずっと書きたかったことなのですが。わたしは、幼少の頃から生粋の音痴です。音感とリズム感が全くありません。また、それ以外にも歌が下手で楽器が苦手。という理由はいろいろあるのですが、自分が、音痴であるということについては、胸を張って断言できます。

そして、中国語の発音というものを教室で習ったときのことが忘れられません。
あの「アー」での極端な四声については、さすがに判断ができるのですが、四声の組合せや、母音や子音をつけて、それが何声であるのかが、わたしには全く区別できないのです。
何度も繰り返して聴けば、誰でも四声には慣れるものだ。と言われ、よくある入門書で練習をしました。なかなか聴き取れなかった、四声をあてる問題も繰り返せば次第にわかるようになったのですが、それは単に問題と答えを覚えてしまったにすぎません。
全く違う問題や、ネットにある、音を聞いて四声を当てるという単純な問題が、わたしには未だにうまく出来ません。


これが音痴だから。絶対音感がないから。。と言い訳をすると、たいていは、音痴と中国語の発音には全く関係がない。とか、中国にも音痴の人間はたくさんいる。と言われます。
しかし、本当にそうなのか。四声は、わたしにも本当にいつか完璧に区別できるようになるのだろうか。と思い、適当でかつ経験上かなりの確率であたる、自分の将来の能力値について予想すれば、やはり、四声を完全にマスターしている自分はなかなか想像しがたいです。


以前、外国語学習方法のサイトを調べていたとき、歳をとってから外国語の発音をマスターするのは、不可能です。というような説明を見たこともあり、それはそれで、とても正直なことを説明されていると感じました。
また、中国語の学習サイトはあまたありますが、この四声に特化して説明をしているサイトは、あまり見受けられません。
その一つには、たいていの人にとって、四声を聞き分けることは特別難しいことではないので、ある程度練習をすれば「誰でもできること」と思われているのかもしれません。
そんな中、四声の難しさ。できない人間の苦しみをよく理解して作られているサイトを発見しましたので、勝手にリンクさせていただきます。

http://www.ne.jp/asahi/yikai/class/hanyu/sisheng/sisheng.htm

この中の練習方法のいくつかは、わたしも取り組んだことがあるのですが、まだまだ、知らなかった工夫も書かれていて、とても参考になります。また、声調が出来ない人。の説明全てに、自分があてはまってしまうのにも脱力します。


音痴を正しく研究、説明されているサイトでは、これは脳の障害の一つで、訓練しても治らない。という記述もあります。そこで、ある程度の絶望と諦めを覚えながら、もしもわたしのように、声調を正しく聞き分けられない。という人がいて、それでも、どんなことをしてでも、希望の灯りをみつけたいという希有な人がいるのなら。
「確かなことは、諦めずに練習をすること」
しかありません。たぶん、わたしは、あの何の苦労もなく、声調を正しく認識できて、正しく発音できる人の、数十倍練習をして、どうなのか。それでも同じくらいにまでは、辿り着けない気もしますが、それでも、続けてみるしかないと思っています。
何年も何十年も練習してみても、声調音痴の拍をつけるだけだった。という結論が出たとしても、それはそれで、わたしにとっては、貴い結論のような気もします。