中国的童話

白帝社から出ている「中国児童読物選」を読み終わりました。最初は、中国のテキストにありがちな、道徳のための物語。という体裁なのですが、次第に「なんだか随分簡単に殺されるなあ」と、そんなに悪くないやつまで、簡単に殺される話しが続きます。
そして、圧巻は最後の穴に落ちた狼がヤギが助けてあげる話しがあるのです。さらに奇妙なのはひとつ前には、殆ど同じ話しが載っていて、最後にはウサギの機転でヤギは助かるのですが、最後の話しは、ただただ苦労をして狼を助けあげるとこういう文章になって、プツンと終わります。


可是,狼一出了井,看到山羊圆滚滚的腰身,馋得口水流,猛一下扑上去,一口就咬断了山羊得喉咙。


ある意味カヴァー的というか、小説としてはヤギが助けられるバージョンよりも優れていると言えなくもないのですが、これを読んだ中国の子供が得る教訓と言うと、無暗に他人を信用するなとか、危ない奴には近づくなとか、太って美味しそうだった奴は殺されても当然。とかいうことでしょうか。


まあでも、一冊の読み物としては、中国語を読んでいる感がとてもして、面白かったです。最後の落とし穴の話しは、今読んでいる村上春樹の中国語版「羊男的圣诞节」と同じような穴系の単語が出てきて、しっかり穴系は覚えられました。


しかし、単語を物語やテキストで出てくるのを読んでいて自然に覚えようという考えは、よほどの量を読みこなさないと、なかなか覚えられてません。やはり単語集を使って、見たことがある的漢字を増やした方がいいのかもしれません。

また、シャドウイングのテキストも、化粧品の種類やトランプのゲーム名を覚える必要性をあまり感じられずに、結局時間だけはかなりかけたのにマスターできていないので、これこそ、日本語CDを聞いて中国語にする。というテキストの使用法に書いてあった、逐次訳や、書きとりをしてでも、もう少しこのテキストを身につけたいものです。

いつのまにか、冬休みもあと六日になってしまいました。六日間をもう少し充実させたいものです。