中国語の理想的な学習法と到着点


以前、近所の料理店で働いていた若い中国人女性が、日本語を全く訛りが無く流暢に話すので、学習方法を聞いたところ、
きちんとテキストは、全く使ったことが無く、中国人や日本人の同僚から、教わったことを仕事で使っていることと、テレビを見ているだけで、1年でだいたい日本語が不自由なく使えるようになったと言われたことがあります。
その時は、自分が中国語を学習しようとは思ってもいなかったので、自分と英語学習のことは棚において、1年間を外国で暮らせば、そういうものなのかと感じたくらいでした。
ところが、外国語学習を半年してみると、ここから倍の1年たったところでわたしの中国語習熟度はたかがしれていると感じます。
またよく中国語を学習している大学生が中国へ1年留学をしても、それほど上達ができないとも聞きます。
また一方、会社の方とお話をして娘さんが中国の男性と結婚をした話を聞きました。その娘さんは日本で出産をしたあと、事情で3歳の子供を連れて中国に行き、本人は全く中国語を勉強をしたことがなく、現地でも中国語の学校に行くこともないまま、3年後には子供を預けて、中国企業に普通に働けるくらい中国語が堪能になったと聞きました。

よく日本で働いている人が短期間で日本語をマスターする方法を聞くにも、とにかく日本語を使わざるを得ない環境さえあれば、あとはテキストも使わないし、文法など何も意識しないと聞きます。もちろん、そこには学習を意識しないだけで、自然に文法的な要素がとけ込んでいるのでしょう。
ただ、わたしが最も驚くのは、日本語を的確な意思と感情を込めて活用できているところです。
まさしく大量なインプットとアウトプットをして、そうならしめているのだと思うのですが、この過程を誰かが研究して、紹介してくれればいいのに、と他力本願に思ってしまいます。
それでも、一般的な9時から9時あたりまで働く貧乏会社員が、短期間で中国語を習熟する方法のひとつとして、仕事中に中国語で考える。というあたりが、ぎりぎりの手段でしょうか。
「起きてから寝るまで中国語」というシリーズがアルクから出ていますが、立ち読みした限りは、こんな日本語は呟かない。と感じてしまいます。結局は知っている単語で考える癖と、知らない中国語を思ったところで、その単語を調べて使えるようにしたらどうだろうか。と、思って、会社のPCにこっそり中国語辞書を入れたこのごろです。
また、この半年間は音読ばかりの学習方法でしたが、中国語を読む時間を圧倒的に増やしたくもなりました。結局は自分の英語学習を振り返って、大量の文字に接しているうちに語彙力を増やした方が、基本のテキストを暗記するよりも、効率的ではないかと考えたからです。ここでもあまり文法を気にせずに、量で質を凌駕したいという愚か者の意気込みです。
国語学習の本道のような、「音読」「暗記」とだんだん離れていく気もしますが、学習自体に自分で意味と楽しさを見つけようと、やさしいテキストを大量に読むことを中心の学習にしていこうと思います。


というのも、北京大学で出ている基本500語で書かれた小説セットを、またしてもヤフオクで買ってしまったからなのですが、さらにDHCから出ている「ゆっくりだから聞きとれる!中国語がわかるリスニング」という本もヤフオクで買ったのですが、これは初心者でもわかる中国語検定4級水準みたいなことが書いてあるくせに、難しいです。ネットでの評判を読んだことがないけど、これを使っている人は、あまりいないのでしょうか。
書店でも見かけたことがありませんが、テキストが小さくて薄い。という点だけは気に入りました。まあ、暫くは圧倒的な「多読」と、心許ない「中国語で考える」を実践してみようと思います。