中国脳

よく外国語学習者の間では、英語脳だとか中国語脳という言葉を使って、主にその言語の発音をよくして、聴き取りをよくするために使われているかと思います。
わたしは、そういう「中国語」脳ではなくて、「中国」脳について、中国の朋友と話すと考えることがあります。
去年あたりは、中国語で話そうとすると、日本語で何を話すか考えたり、日本語の動詞、名詞、副詞を、中国語に置き換えようとしたり、あるいはときどき日本語ときどき中国語のまま話したりしていました。
まず、「日本語を作る」という意識が常にありました。
それが、一週間に、数時間でも興味を持てる会話をする癖をつけると、頭の中で翻訳という面倒な工程をしてはいられなくなります。
かといって、中国語で考えて中国語で話ができるようになったのではなく、「何か面白い話題がでてくる」→すかさず、「それを知っているよ」とか、「じゃあ、これはどう?」みたいに、すぐさま相手に何かを伝えたくなるのです。
もう、イメージとさえ言えないような概念をすぐ相手に伝えようと、気持ちが言語より早く出てくる感じです。
しかも、数か月話をしている間柄になると、それなりの共通認識の上での会話になるので、いろんなことがパターンとなったり、省略されたりして、会話も楽になります。
これは、いちいち日本語を翻訳しないという自然な癖にはなったような気もします。
そして、ああ、こういう日本語を頭に入れない時間を24時間続けられたり、一か月、一年と続けられたりすれば、きっとわたしの脳もじわじわと中国化されていくのではないかと思うのです。
ちなみに、わたしのPCにも、今いろいろな中国アプリが入ってしまったおかげで、何をアップグレードするときも、中国語の説明画面になったり、よく中国語のサイトがポップアップされたりするのですが、それはあまり見なかったことにしています。


ただ、そういう適当中国語会話を続けると、四声とか、有気音、無気音の区別とか、正しい文法なんて、一万光年向こうに放り出されます。そこは、ごまかし四声とか適当anとangが、まかり通る世界です。
なので、このままではいけないと、普通語の発音を意識したり、文法的に正しい文章を意識して書いたりするのですが、まだまだ「正しさ」のゴールすら見えません。
それをあまり意識すると、適当アウトプットをするのが怖くなり、常に中国の方に、チェックされ続けないと、なかなか進歩できない気もしてしまうのですが。。

ですが、それはそれで、これはこれと、適当会話もしたり、大量のインプットをしたり、正しい普通語を教えてもらいながら、しばらくはゴチャゴチャと面白そうな方向にキョロキョロしながら、進んで行こうと思います。


下の作文は尊敬する日本語学習者、栗粟さんに見ていただいた文章ですが、実は内容よりも、中国語のテキスト「橋梁」の第七課のタバコの話に出てくる重要語と語法を殆ど使って作りました。
真似をして作ったはずなのですが、真似が不十分なところを何か所も修正いただきました。
しかし、語法や単語だけでなく、わたしが一番意識して真似をしようとしたのは、中国語テキストにありそうな、「面白」を狙ったのですが。。そこらへんの感覚がどう伝わったのかはわかりません。


≪中国脑≫
学习中文的时间越长越觉得汉语难学。和家人一起的时间越来越少,而且家人越来越生气。其实学习中文成瘾的危害还不只这些。
经过科学家研究证明,长时间学习中文,还会影响脑的活动。每天学习两个小时以上学习中文的人都会觉得,学多长时间中文,中文水平就会学得多好有那么多得提高
然而实际上连基本的对话都说不好,和中国人交流更难,难怪学习汉语的人感到委屈。
科学家把这种现象叫做“中国脑初期现象”。
科学家用最新的仪器对三十岁以上的人进行脑波测试,发现那些长时间学习中文的人和正常人的脑有着明显的差异。
他们的前脑活动能力受到了抑制,而前脑是负责控制感情的。
科学家把处于这种状态的脑叫做“中国脑”。
这些人中有20%的人“前脑”根本就不活动,可他们却偏偏自寻烦恼。他们大胆地闯红灯,热情地劝酒,亲热地敬烟。
科学家发现,很多“学习中文瘾者”如果筯多学习中文的时间,会给生活态度带来更多变化。
科学家把处于这种状态的脑叫“真正的中国脑”。
他们理直气壮地问一个小姐的年龄今年多大,为什么跟男朋友分手了。不久就会觉得,如果你有“不可告人之事”,就一定是坏人。再过一会儿,他们居然发现没什么压力,也不再需要心理咨询师。
心中的苦痛渐渐消除,不知不觉精神就振奋起来了。在公司照常交流,已经不是难事。
不过科学家不能证明有“中国脑”的人会不会说好中文。现实不像他们想象的那么简单。