家有11人

中国の朋友に、未だにドラマ「家有儿女」の難しさを話していたところで、中国の日本語学習者の間で今一番話題のドラマは、「家有11人」だと教わりました。
え、何?と、今のドラマに全く疎くなったわたしが教えてもらうと、「宮藤官九郎」の新作ドラマでした。わたしは、日本で一番古くから、宮藤官九郎を知っている人間のはずなのですが、朋友も、何故か松尾スズキやデビュー前のグループ魂のことまで知っているのでした。
エー、と悔しくなって、このドラマを何故か中国サイトで中国字幕で見ると、お、お、面白すぎるよお、でした。
このドラマの日本語のタイトル「11人もいる」という意味は、萩尾望都の「11人いる!」を意識した面白を醸しているのだけど、それさえ知っているだけでなく、演劇や音楽の「クドカングループ」を好きな人も中国にはいました。


また中国のサイトで、大人計画の本公演が来年あることさえ知りました。
さらにさらに、日本の小説や、アメリカ小説の好きな人たちのサイトを覗いては、雑誌「モンキービジネス 2011 Fall vol.15 最終号となってしまうことも知りました。
またまた、柴田元幸さんや岸本佐知子さんが、ここ最近熱く紹介をしているらしい、作家
「ショーン・タン」

The Arrival

The Arrival

のことも中国サイトで知ってから、朝日新聞の紹介記事も読みました。
ショーン・タンという不思議な名前の作家の写真を見ると、中国語系かしらん、と思ったのですが、調べた限りは、中国の血は入っていないようなのですが、この人の絵本もまた素晴らしく、久々に英語の原書やオーディオブックを買ってしまいました。
The Lost Thing: Library Edition

The Lost Thing: Library Edition

iTunesのオーディオブックはこっちで開きます。


iTunesの短編映画はこっちで開きます。


と、そんな「家有11人」から始まる本の冒険もしつつ、中国語作文もいくつか書いては、油っぽい中華料理屋のテーブルで見てもらいました。
そこで中国語を直してもらうときに、どうしてこの表現は、間違いなのかを説明してもらい、自分なりに納得感を得るには、双方の文法用語での説明が必要だろうと、中国語の文法書っぽく思えた、「榎本式 中国語リーディング」という本を見つけました。これを一気に読み通せば、およその中国語文法の全体像が把握できるのでは?と思い、また前書きや、冒頭でもそんなわたしの心を上手につかんでくれました。


しかし、最初の概論らしき森の説明を抜けて、第一章のところで、文法の説明についていけずに挫折してしまいました。まず全体を把握させて、各個別の文法説明という構成は納得できるのですが、例外があるとか、一般の文法書では、こうだが本書はこういう定義です。という説明もややこしいのですが、簡単そうな比較文の説明をしているだけなのに、その文法書的な説明についていけなくなりました。
今は、中国の中級中国語テキストを中心に読んでいるのですが、この中国語テキストでも一番難しいのは、語法の解説です。その語の意味や例文も理解できるのですが、それを文法的に説明している、説明文の難解さは格別です。
もはや、ここの説明は省略するか、ただ難易度の高い文構造の中国語を読むという満足度のために読んでいる気がします。


また、作文を見てもらうときに、できるだけ文法的に説明しようとしてくれる人もいるのですが、文法用語や、文法的な知識がないためにモヤモヤ感を抱えるよりも、「こうなっているんだから、覚えるしかないわよ」と言われた方が、いっそすっきりしてしまいます。
ネットで教えていただいた受け身や、処置文で動詞の前に使われる「给」も、「ただそういうものだから」でいいのかもしれません。
先週、ネットで知った用語で、日本の辞書には載っていないけど、何年も前からみんなが使っているらしい「想得美」という言葉も、変に直訳の解釈から転じていく説明よりも、「いい気になるなよ!」の一発で会話の場面として覚えた方がすっきりします。
しかし、中国語作文で未だに「了」の使い方や、「不」と「没」の区別すら間違えるわたしには、まだまだ基本文法をマスターしなければいけないはずです。
しかし、苦手なものをいつまでも忘れたふりをしたい性分のため、どこまでも後回しになってしまうのかもしれません。


ちなみに、この「想得美」という言葉を知ったのは、最近の毎日の確認サイト、「iMandarinPod」からです。
これは、難易度にして「★ふたつ」の基本的な会話で使われていた用語でした。
PODcastは、しばらく聞いてなかったのですが、久しぶりに「CSLPod」を聞いてみると、意外にAdvancedでも、ついていけるので、ではでは!と意気込んで、何度も挫折をした、「iMandarinPod」を聞いてみると、やはりかなり手ごわかったです。とくに、ここの「听新闻学汉语」を今は、一生懸命読めるようにするとことから始めているのですが、自分の語学力だけでなく、国際政治経済について、あまりに無知であることを思い知らされます。
中国語の簡単なニュースサイトから、G20のことや、中国語になった各国首相らの名前や「サンクト・ペテルブルク」や「アスタナ」という都市名を知っては、ほおほおと頷く日々です。
幸いに読み上げるスピードは、かなりゆっくりの物も用意しているので、「読んでも殆どわからない」という水準から、「早いスピードでなんどか聴き取れる」水準まで上げたいものです。


それからそれから、「家有11人」の感想を中国語で言えるようにすることと、「匆匆」をそれなりの音読ができるようになることと、映画「有话好好说」を見たりなどなど、どれもこれも想像するだけで楽しいことばかりです。